父の椅子

日記的なもの

「生ある者は必ず死あり」

歳を重ねるごとに胸に刺さる言葉である。

「命あるものは、いつか必ず死を迎える」という普遍の真理を突いた言葉ではあるが、未だ「死」に対してどう向き合えば良いのか分からない。

昨年、30年近く一緒に仕事していた父が他界してから色々と思うことがある。

もっと仕事を教わっていれば。

もっと一緒に仕事が出来ていれば。

もっと色々な話を聞いていれば。

もっと親孝行が出来ていれば。

そんなことを思うと、今でも涙が出てくる。

(涙腺が崩壊気味かも知れないが、、、)

生きるためとは言え、これまでに沢山の命を頂いていながら、

今さら「死」に対して怯えている。

そんな自分を、どうすればいいのかわからない。

ただ、父に教わった仕事は全てとは言えないが、今も私の手の中に残っている。

そして、一緒に仕事をしていた作業場には、たくさんの思い出がある。

今でも、休憩するときに使ってたボロボロの折り畳みの椅子に座ると、ふと父の姿を思い出す。

缶コーヒーを飲みながら、仕事の話をする時の父の顔よりも、たわいのない話をしていた時の父の顔が何故か印象に残っている。

姿こそ見えなくなったが、父はまだ作業場のどこかにいるのかもしれない。

そう思えた日は、少しだけ死が遠く感じる気がする。